最初最後彼氏!
あたしはチーフに電話をかける。

『チーフ。おはようございます。小村です。』

『おぉー。小村、おはよ。どした?バイトのこと?』

チーフは朝から元気だなぁ・・・。

『はい。今日のバイト事情があってお休みしたいんですけど・・・。大丈夫ですかね?』

『バイト?今日は客少ない日だし大丈夫だよ。』

良かったぁ・・・!安心安心・・・!

『じゃあ、すみませんがお休みさせて下さい・・・。』

『おぉー。いいぞー。その代わり、次回はちゃんと来いよー?』

『はい。もちろんです!ありがとうございます!失礼します。』

よし、これで学校もバイトもOK!

「雄!今からご飯作るね。何食べたい?」

「奈美が食べたい!」

は・・・?

元気いっぱいに言ってるけどかなりアブナイこと言ってるんですけど・・・。

「冗談はいいから!なに食べたい!?」

少し怒って聞くと

「・・・奈美が作るんならなんでも。」

といってあたしの手を引いてリビングに向かう。

昨日もそう言ってくれたよね・・・。

すごく嬉しい。なんか、あたしが特別って思われてるような感じがする。


リビングに着き、あたしはすぐにキッチンに向かう。

やっぱり、無難にご飯とおみそ汁と卵焼きと・・・。色々。

朝ご飯を作っているとき、何度か雄がキッチンに入ってくる。

そのたびにあたしを後ろからギュって抱きしめてくれる。

雄の優しい香水の香りが鼻をくすぐる。

この香り・・・。大好きだなぁ・・・。

「奈美ぃ、腹減った・・・。」

「もう少しで出来るよ。待ってて。」

「ん・・・。了解。」

そしてまたリビングに戻ってテレビを見始める。

あたしは急いで朝食を用意して食卓に運んだ。
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