最初最後彼氏!
雄は残さず、全部食べてくれる。

食べた後に頭に手を乗っけて「上手かった」って言ってくれる。

すごく嬉しい。

そういえば・・・、今日のデートってどこ行くんだろう・・・?

「ねぇ、雄。今日ってどこ行くの?」

「んー、秘密♪」

秘密って・・・。なんか怪しいから!

まぁ・・・、雄に任せよう。

そう思って食器を片づけ、雄にお願いしてあたしの家に一回戻ることにした。

だって、服とかないし、制服でこの時間に出歩くのはちょっと・・・。ねぇ・・・。


「ただいまー。」

「おじゃまします。」

誰もいない部屋にあいさつをする。

「そう言えば奈美ってひとり暮らしか。」

「そうだよ?」

着替えを取りに行こうと2階のあたしの部屋へ向かう。

もちろん雄もついてくる。

「意外と綺麗な部屋だな。」

意外とって何よ!意外とって!

「雄、服なにがいいかな?」

とあたしのクローゼットを勝手に物色し始める。

あっ、今雄が手に持ってるやつ、あたしが一番気に入ってるやつ・・・。

「これは?」

雄はそれをあたしに差し出してきた。

「これ、あたしが一番気に入ってる服なんだ♪雄が選んでくれたし。これ着てく♪」

「おぅ。」

といって、ベットに腰掛けた雄。

これから着替えるんだけど・・・。

「雄・・・?何してんの?あたしこれから着替えるんだけど・・・。」

「あぁ、知ってる。だから?」

いたずらで小悪魔のような笑みであたしを見てくる。

「だからって・・・、雄がいたら着替えれないでしょ!?」

すると雄は軽く舌打ちをして

「ちいせぇこと気にすんなよ。」

といって、めんどくさそうに部屋から出てった。

さぁ、急いで着替えないと・・・!








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