最初最後彼氏!

あたし達はお互いにお互いを信じる。ということを心に決めることにした。

でも・・・、なんでここが雄の勇気と元気が出る場所なんだろう?

なんか、あるのかな・・・?

「雄・・・。なんでここが元気の出る場所なの?ここに・・・、何かあるの・・・?」

すると雄は、時が止まったみたいに少しの間、止まってしまった。

「雄?・・・言いたくないならあたしは無理に聞かないよ?ただ、雄がなにか溜め込んでるなら・・・、話して欲しい・・・。」

涙が目に浮かんで視界がぼやけてきた。

「奈美・・・。」

雄はあたしの後頭部を押さえて筋肉のついた胸板に押し当ててきた。

「・・・ここはな、昔、俺と親父が喧嘩して、初めて本音を話した所なんだ・・・。」

喧嘩・・・?本音・・・?

「普通なら、親とも喧嘩するだろうし、本音も話すと思うんだ・・・。でも、俺の場合は普通の家と違って親父に逆らえない家なんだ・・・。」

今は逆らってるけどな?と雄は言うがあたしはただただ雄の話を黙って聞く。

「実はさ・・・、俺、母親がいねぇんだよ・・・。」

「えっ・・・?」

それを聞いてあたしは初めて反応する。

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