最初最後彼氏!
親父が部屋を出ていった。

なんか、今日は疲れた・・・。

ベットに腰掛け、重いため息をついた。

やっぱ・・・、こんな時は奈美に会いてぇなぁ・・・。

奈美の笑った顔、すねた顔、赤い顔。

はっ、俺、相当重症だよな。

前まで、女の事なんて全く考えたりしてなかったのに。

今は・・・、奈美の顔ばかり浮かぶ。

奈美・・・。会いてぇ・・・。


コンコンッ

ん?・・・誰だよこんな時に・・・。

めんどくせぇ・・・。

ガチャ

は?勝手に開けんじゃね・・・え?

「よっ!雄!久しぶり!元気だったかぁ?」

「お前・・・、修斗(しゅうと)か?」

「おーぅ!修斗様だぁ!」

こいつは俺の幼なじみの斎藤修斗。

「なんでお前、いんの?」

修斗は俺の部屋のソファにどしっと腰掛け眉を寄せた。

「なんだよぉ、俺がいちゃ悪いのかよぉ。」

「いちいち語尾を伸ばすな。キモイ。」

「キモイって・・・。俺のガラスのハートに傷が・・・。」

マジなんなんだよ・・・。今日は・・・。厄日か?

「んで?お前が連絡もなしにいきなり来るなんてなんかあったんだろ?」

修斗が泣き真似をやめてこっちを見た。

「よく分かるなぁ!さすが雄だな!」

「早く用件。」

「そうそう、用件なんだけど、お前の婚約者の花恵さん?だっけ?あの人なぁ、」

「遊んでる。だろ?知ってるから。んなこと」

「知ってんのかよ!じゃあこれは?」

といって、一枚の紙を渡してきた。


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