最初最後彼氏!

雄の幼なじみ

「はぁ・・・。」

朝起きてからため息ばっかりついてる・・・。

こんなんじゃ幸せ逃げちゃうよ・・・。

今日は、雄は少し遅れて学校に来るんだって。

11時半くらいかな?多分。

1人で登校。

いつもなら前の席に座っている雄もまだ居ない。

寂しいなぁ・・・。

「ねぇ!奈美!今日ね転校生来るんだって!」

いつもより少しテンションが高い美奈。

「そうなんだぁ・・・。」

適当に返事をしてまた雄のことを考える。

バシッ!!!

!?痛った!

「痛いよぅ・・・。美奈ぁ・・・。」

頭をおさえて雄の席に座っている美奈を見る。

「あんた、元気なさすぎ!今は居ないけど、後で高杉の奴来るんでしょ?シャキッとしなさいシャキッと!」

なんか、説教されてる・・・。

「雄が居ないと寂しいし、昨日のことも気になってて仕方ないんだもん!」

「だーかーらー!高杉を信じて待ってるんでしょ?高杉が学校来たら抱きついて『会いたかった・・・。』って言うんでしょ?」

はい?そんなこと言ってませんが・・・。美奈さん?

「そんなこと言ってないよ!」

「あれ?言ってなくてもこれぐらいはしてあげないと♪」

美奈・・・。完っ全に楽しんでる・・・。

「とと、とにかくしないからね!そんなこと!」

「はいはい♪ところで奈美、さっきの話聞いてた?」

「さっき?」

美奈は少しだけ呆れた顔であたしをじーっと見た。

「聞いてなかったのね?全くもぅ。」

「ごめんなしゃい・・・。」

「もう一度言うよ?今日、うちのクラスに転校生が来るの!」

「転校生?何でこんな中途半端な時期に・・・。」

だって、今は5月の末だよ?

「それは置いといて。」

置いとくんかい!

「超イケメンだって!それでもってお金持ちだってさ!」

ふーん・・・。あんまり興味ないやぁ・・・。

あたしには雄だけだもん。


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