私のペットはヴァンパイア!?〜禁じられた恋の行方〜
「なぁ…」
ファルドは急に声を低くして、私を睨んだ。
私は殴られるんじゃないかと思って、目を伏せた。
すると――
「どんな気だよ?」
予想もしていなかった言葉に驚いて顔を上げると、怪しい笑みを浮かべたファルドが、私を見つめていた。
いや、ガン見していたという方が正しい。
「へっ?」
私は何のことかサッパリ分からずに、気の抜けたような返事をしてしまった。
すると、ファルドは口角をにっと音が聞こえそうな位、上げた。
「物分かりが悪いな…さっきお前、オレに向かって、『アンタなんか最悪よっ!人の気も知らないで…』って言ったろ?どういう気だ?」
私は会話を思い出して、顔がかぁっと赤くなってしまった。
「そ…それはその…何というか…」
「何というか?」
ぜ…絶対楽しんでる。
てか、遊ばれてる。
ファルドのクセに……
く、悔しい!!