嘘つきシャボン玉の恋ゲーム


「ねぇ…………真紅。」



「何?」



「ここの店って なんか大人すぎない?
高校生が着るような服はないんじゃ……」

私服………ではないよね。うん。

「何事も試すことは大切だよ?」

真紅の顔を見ると微笑んでいた。



私はすっかり忘れていたようだ。
コイツに自分勝手で何言っても無断だと。


「あー。
はい。そーでございますね。(棒読み)」


「ということで…………そこの店員さん。」

明らかに乗り気でない私をよそに 近くにいた店員に声をかける真紅。



「服を試着するので、試着部屋に案内してあげてください」

……と、あの(うそっぱち)王子様スマイルで言った。



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