声を失った少女



父「最後まで聞けよ?

詩織は・・・お前の双子の姉だ。

生まれてから一回もお前には会わせてないから知らなかっただろう。

外国で無理矢理勉強や柔道や色々やらした。
そして連れて帰ってき、あの部屋に・・・閉じ込めていた。

イライラしてた日には俺も母さんも詩織を殴っていた。
そして・・・追い出した。」

「なんだよそれ!!
なんで姉さんはそんな目にあわなきゃいけねぇんだよ!?」


母「邪魔だったのよ。
私達は跡取りが欲しかったの。
春樹だけ欲しかったの!!

でも伊藤家の恥にならないように外国に行かせたの。
連れて帰っても伊藤家には娘はいないようにするために閉じ込めた。
そしていっそのこと追い出してしまおうと思って追い出した。

それだけよ。」



なんだよそれ・・・。
ってことは俺がここで暮らしてる間
姉さんはずっと・・・?





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