右に高橋、左に田中

そのときだった。
私が、15歳になった誕生日だった。

“今日から君は飯東家の子になるんだよ”
勇夫さんは
優しく私に微笑んだ。

誕生日もわからないため
引き取ってもらったひを
誕生日としている。

引き取ってもらってから
10年も経った。



その日だった。
私の幸せが
壊れた最悪の日になったのだった。
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop