最期の恋〜Tears, smiles, happy two people walking alo?〜
僕はその僕の頬を叩いた人物を睨みつける。



「何すんだっ!?………っ!」



しかし、いや、その人物に僕は目を見開く。




………だって、その人物は。




『………ごめんね。でも、何年後かにあたしを迎えに来るんでしょ。


だったら、うじうじしないで
男前で俺様ないつもの、ありのままのなっちゃんの姿の方が私は好きだよ。』







僕の待ち焦がれていた、みおだったから。





「みおちゃ、………みお?」




『待ってるわよ、何年後かにまた会いましょ?


今度は二人が笑っていけるように大人になった世界で−−』



初めて、みおちゃんを『みお』と読んだ瞬間だった。


そう優しく僕に言ったみおちゃ……いやみおは、静かにゆらゆらと消えてゆく。
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