車内☆恋愛
あたしはぼんやりする。


「璃南……?」

「…は、い」


目の前がかすむ。


「なに泣いてんだよ…?」

「えへへ…嫌なこと思い出した…」

「嫌なこと…って恋愛系?」


先輩は心配そうにあたしを見つめる。

あたしは黙って頷いた。


「女はさ、愛されたほうがいんだぜ?」


先輩はあたしを気遣うように

優しく囁く。


「…愛されたほうが?」

「俺は璃南を愛してやれるよ」


…………先輩
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