車内☆恋愛
これでいい。

あたしは先輩を好きになって、

啓くんを忘れたい。

思えば先輩といるとき、何故か

啓くんを忘れられた。


「あたしも先輩好きだよ」

「先輩じゃなくていい…」

「蒼、二?」


あたしはぎこちなく呼んだ。


「……なに?」


先輩は嬉しそうに返事する。

風は冷たいけど

あたしの火照った体温を冷やすには

ちょうど良いかもしれない。


「送ってくよ」

「ありがとう」
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