車内☆恋愛
*学校
―次の日

今日は時間、余裕だなっ。


「わ、混んでる……」


ムギュムギュとサラリーマンの背中に

押し潰される。


(ぎゃー、狭っ)


あたしは152センチと少し小柄。

啓くんを探す余裕はなかった。


「……最悪」


あたしは後ろのひとに体重を預ける。

苦しいし、くさいし。なんか最悪!


「おはよ」


不意に後ろから声をかけられる。

あたしはバッと振り向く。


「啓、くん…っ」

「…体重かけんなよ……」


コソッとあたしに囁く。
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