車内☆恋愛
「楽しみにしとけよ。じゃあなー」


啓くんは電車から降りていく。

勿論、楽しみだよ…


「啓くん…」


階段を降りる啓くんの背中を見つめる。


(好きです…なんて。)


また好きになってる……。

一緒にいる時間が増えるたび、

あなたの笑顔を見るたび、

もっともっと好きになってく。

こんなのあたしが辛くなるだけなのに。


「はぁ……」


ダメだな、あたし。

…破局寸前、か。

早く別れちゃえばいい、なんて

そんなこと思う私は最低だ。
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