“すき”





「なにそれ。俺、嫉妬しちゃうよ?嫉妬されたいの?」



さっきのあたしの独り言も聞いていたらしく、あたしを見つめてニコリと笑う。



「バカ。嫉妬するほどでもないけど、したいならすれば?」

「ひどっ」



凹むコウキを尻目に、あたしはノートを段ボールに詰め込む。



「やっぱり取っとくんだ…」

「これ捨てるもの」



不安そうに言うコウキに、ノートを入れた段ボールを指差した。





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