魔法使いからメッセージ
‥‥‥‥
あれ?何か嫌なこと聞いた?
何?この沈黙?
「俺が、優しそうに見えるか?」
ただでさえ静かな空気の中に、さらに静かな落ち着いた声が響いた。
変わらない表情の裏に見えそうな、孤独に似た静かな心。
今のアタシにはまだ見えないそれは、今のアタシに魔力がないからか、それともこの人を知らないからか。
出会ってから時間もたたないのに、アタシはこの人を理解できそうな気がする。
この人の、心の支えになりたい。
「‥‥‥とても親切です」
アタシはこの空気を受け入れながら、静かな、でも孤独ではない声で微笑み掛けた。