幕末〓冷血の鬼 【番外編】
動物に例えると? 【土方】
※これはまだ京にいた頃のお話です。




「ミャ~。」


煙管を口にくわえながら空の月を眺めていると足に何かがすり寄って来た。


「なんだ?」


足元を見ると目を光らせ俺を見上げる黒い猫がいた。


「どうした?間違って屯所に入っちまったのか?」


そう言いながら喉の下を撫でてやるとゴロゴロと気持ち良さそうに目を細めて鳴き始めた。


「それにしても、お前は度胸があるな。『泣く子も黙る新選組。』しかも『鬼の副長』が目の前にいるのに呑気なこった。」


猫は、人の言葉がわからない。


そうわかっていても、ついつい話しかけてしまう。
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