幕末〓冷血の鬼 【番外編】
「それでは始め!」


(………なっ!!?)


始めの合図と共に総司が纏っている空気が急に冷たいものに変化した。


「どうかしましたか?」


総司はニコニコと笑いながら少しずつ俺の間合いに入ってくる。


(こいつ、強い……。)


「考えごとですか?考えごとをしていると痛い目に遭いますよ!」


総司はそう言うと木刀で俺に一気に突きつけて来た。


(速い!)


ギリギリで交わすが総司は、暇無しに連続で三回突いてくる。


「くっ……」


何とか避け、総司から離れると土方という男が「ほう。」と面白そうに笑った。
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