幕末〓冷血の鬼 【番外編】
「何を考えてやがる?」


「いや。」


「なら、行くぞ!」


土方はそう言うと俺に向かって突っ込んで来た。


(避けれない!)


土方の刀を避ける事の出来なかった俺は、土方の刀の峰をじかに受け、その場に崩れ落ち意識を手放した。





目を覚ました時、俺は意識を失う前より小さな部屋で布団の上に寝ていた。


「ここは?」


「おお君、目を覚ましたか。」


声がして横を見るとニカッと笑った男が隣に座っていた。


「歳が悪いことをしたな。あいつも悪気が有った訳ではないんだ。許してやってくれないか?」


「歳?」


「君が戦った男の名前だよ、土方 歳三と言うんだ。」


「あなたは?」


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