俺様 海様 イケメン様
「なぁ、いつものは?」
あたしの涙を拭く海が
あたしに言う。
「あっ!」
思い出したあたしは、
海が言う“いつもの”を鞄から出して海に渡す。
「はい!今回はクッキーだよ♪」
「は?ケーキじゃねぇの?」
海は
ムスッとして受け取ったクッキーを見つめる。
いつも、記念日にはケーキを作ってたから
海は気に食わないみたい。
でもね?
「海、プレゼント!」
「………は?」
クッキーから目線を外した海は、
目の前に差し出されたプレゼントに驚いている様子。
「いつもちゃんとしたプレゼントあげてなかったでしょ?だから、はい!」
海はまだ驚いている様子で、
プレゼントとあたしね顔を交互に見る。
「おまっ、これ、高かったんじゃ…」
「え?なんのことー?」