俺様 海様 イケメン様
「俺、高いプレゼントなら次から貰わねぇかんな」
そう言うと萌亜は、
ビクッと肩をあげて急いで目線を俺に移す。
「え、え?気に入ってくれなかったの!?」
泣きそうな目と
不安そうな表情を見つめる。
「ちげーよ。萌亜が頑張って働いたバイトの金を俺のために使うなってこと」
俺は、
萌亜から高いプレゼントが欲しい訳じゃない。
いつものおいしいケーキで充分なんだ。
萌亜が働いて貯めた金は、
自分に使って欲しい。
「で、でも……いつもいつも貰ってばっかりで…」
萌亜の目にはうっすら涙が浮かび上がっていた。
「ケーキでいいの。俺はそんなもの望まない。萌亜が隣にいればいいから」
「うっ……海…」
ほら、また泣く。
萌亜はすぐ泣く泣き虫だ。
この涙は俺が拭いてやんねーといけない。