俺様 海様 イケメン様
俺は萌亜を優しく抱きしめる。
「次からは頼んだぞ?」
そう言うと、
萌亜はコクンと頷いた。
サラサラな髪を撫でながら自分の左手の薬指についている指輪を眺める。
萌亜は気付いてないみたいだからいいけど、
この指輪は多分、萌亜がくれたネックレスより高いと思う。
ペアリングだし、高いのは普通なんだけど
金田に頼んでなにが欲しいのか聞いてもらったら
「あそこのブランドのペアリング!」
そう言ってたらしく、
俺は萌亜に内緒で
夜、居酒屋でバイトをしていた。
萌亜がそのことを聞いたら、
さっき俺が言った言葉が
そのまま返ってきそうだしな。
「海ぃ……」
「ん?」
「好き……だよ?」
……萌亜が好きっつった?
え?
コイツから聞いたの始めてかもしんねぇ!
「つか、なんで疑問形なわけ?」
「へ?い、いや?」