俺様 海様 イケメン様
♀ 萌亜 side ♀
突然のキスの罠にまんまとはまったあたしは、
唇を離した海を見つめる。
いつもなら
この甘い雰囲気のままいくんだけど……
「う、み?」
海の表情は、
さっきと打って変わって
なにか思いつめたようだった。
あたしはなにか嫌な予感がした。
わかんない、
これがなんなのかも、
当たるのかも、
全然わかんないけど
海は喋んないで欲しい、そう思った。
「萌亜、よく聞け」
ビクッ
海は低い声と真面目な表情であたしを見る。
少し距離を置いた海は
大きな深呼吸をして話し始めた。
「俺……2学期一杯で転校することになった」