俺様 海様 イケメン様
「萌亜、言えよ」
こんな時まで俺様なんだから……。
「言えねーの?なら、ここで押し倒してもいいけど?」
「お、押し倒す!?」
いつの間にか、
涙が止まっていた。
「ほら、早く」
「だ、だって……恥ずかしいし…」
「あ?押し倒されたほうが恥ずかしいと思うけど?」
う……
海は本当にやりそうだもんね…。
海はあたしが言いやすいようにしているのか、
自分のほうには振り向かせない。
あたしは大きな深呼吸をして話し始めた。
「あのね?本当は嫌なの……海に大阪行って欲しくないの」
「ん……」
ごめんね、海。
全部あたしの自分勝手な我がままだけど、
もう我慢出来ないよ。