僕は君のものⅡ
ん?!
な、なんか桐谷くんの目がコワイ…
何か言いたげな…それにちょっと不機嫌なような。
「き、桐谷くん?どうしたの?」
「また…」
「え?何?」
もう一度聞き返すと、私の手を引っ張り近くに引き寄せた。
「なんでそんな急に離れるの?」
不機嫌な理由はそれか。
「や、だって…いいのかなって。」
「なにが?」
こ、怖い。
「だって、ちゃんと気持ちに答えたわけじゃないのに、こんな風に甘えるのは、ダメかなって。」
「俺は、甘えてほしいんだけど?」
う゛っ…
そんなキレイな顔で見つめられたら…
私が何も言えず黙っていると、今度は意地悪な目をした。
「ねぇ、香織。いつになったら俺のこと好きになってくれる?そろそろ限界なんだけど。一緒に居たら香織に触れたくて、それ以上も…」
最後の言葉は耳元で囁かれた。たぶん私は顔が真っ赤だ。
「それに…」
今度は拗ねたような感じで言った。