僕は君のものⅡ
あれ?私おかしいな。ドキドキが止まらない。
隼人は近づいてきて、私の手を取り、立たせた。
「香織、帰ろうか。送るよ。」
されるがまま、教室を出て送ってもらった。その間、ずっと手を繋いでいた。
帰り道、何にも会話がなく、無言でただいつもの道を通っていた。何を話そうか考えているうちに、家に着いてしまった。
「私の家、ここなの。」
「あぁ。」
それだけ言うと、私の方に向き優しい笑顔で言った。
「じゃあ、またね。」
私の頭をポンッとして、帰っていった。
後姿を見送りながら、ずっとドキドキしていた。