僕は君のものⅡ

そういうと、裕樹はあきれた顔をした。


「はいはい。柏木のことがすごく好きなのはわかったよ。」



そのとき教室の外がざわざわしてきた。


「有紗ちゃんだって。」


「まじ可愛い。」


「彼氏いないって言ってた。」


そんな男どもの声が聞こえてきた時、ちょうど教室の前を通った。


ばっちりと目が合い、いつもの癖で王子様スマイルをしてしまった。


すると彼女も微笑み、友達と一緒に話しながら通りすぎていった。


「確かに可愛かったな。」


そうか?香織に比べたら普通なんだけど。


またからかわれると思い、口に出さずに心の中でつぶやいた。
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