僕は君のものⅡ

「さっきは失礼しました。」


「・・・・・・。」


「先輩たちって、いつも屋上でご飯食べてますよね。」


「あぁ。」


「でも付き合ってないんですよね?」


「だったら何?」


「じゃあ、俺にもチャンスがあるよなぁって思って。」


そう言うと不適に微笑んだ。



「俺、実は、ずっと前から香織先輩のこと知ってるんですよね。中学校2年の時に、バスケの大会を見に行ったときに、俺、一目ぼれしたんです。」


「でも、香織は渡さないよ。」


「俺も譲る気はありませんから。香織先輩にもう一度会いたくて、この高校を受験しました。」


そう言った江藤の目は本気だった。


「それと、有紗には気をつけてくださいね。俺の妹とはいえ、手段を選ばない子ですから。」



ちょうどその時、香織がお弁当を持って、戻ってきた。

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