僕は君のものⅡ
授業が終わるなり、香織のとこへ行って、声をかけた。
「香織、行こう。」
「あ、うんちょっと待って。」
そういうと、香織は慌ててお弁当を取り出した。
そして屋上へ行き、いつも座る定位置に座った。
「今日は、中華風にしてみたんだ。」
エビチリ、チャーハン、酢豚、etc…
香織が作ってくるお弁当はいつも凝っている。
和洋折衷なんでも作れる。料理ができる彼女って最高だな。・・・てか、まだ彼女じゃないいんだっけか。
「昼からまじ贅沢だな、俺。大変じゃなかった?朝練もあるのに。」
「そんなこと無いよ。好きなことするのに、大変とか思わないもん。」
楽しそうに話をする香織は、本当に料理が好きなんだなって、つくづく思った。
「ごちそうさま。おいしかった。」
香織は嬉しそうに笑うと、温かいお茶をくれた。
「サンキュ。」
お弁当を片付けてる香織に言った。
「今日放課後、裕樹と練習のぞきに行くから。」
香織は驚いた顔をした。
「な、なんで!!練習してるとこなんて、恥ずかしいよ。ダメ!」
「だって、香織は朝練始めたし、放課後も一緒に帰れないし、俺、香織不足なんだけど?」
そういうと、真っ赤にしてあわてだした。
「香織不足って!!恥ずかしいから止めてよ~。」
本当に恥ずかしがってる香織を見ると無性に抱きしめたくなった。