僕は君のものⅡ
「おはようございます。隼人先輩。」
その子は江藤の双子の妹の有紗だった。
「おはよう。どうしたの?こんな朝早くに。」
「隼人先輩と一緒に学校に行こうと思って、待ってました。」
いつもだったら、香織に誤解されたくないし、嫌な思いさせたくないから、断るとこだが、昨日の今日だ。
ムシャクシャしてた俺は、彼女と一緒に登校することにした。
「いいよ。じゃあ、行こうか。」
すると彼女は嬉しそうな無邪気な笑顔で『はいッ!』と言った。
確かに可愛い。男どもは、この笑顔にやられるんだな。そう思いながら、歩き出した。