二人のおうち
 

ふと洋太は目を覚ました。
隣りではすやすやと眠る沙帆がいる。
 

ああ、ついつい意地悪をしてしまったなと洋太は思う。
 

可愛いのだ。
とにかく、すごく可愛いのだ。
どうして良いか解らないままに、気付けば先に手が出てしまう。
 

それに敏感に反応する沙帆が愛しくて、どうして良いか解らない。
このまま一緒に住んでも大丈夫だろうか。
俺の理性は保てるのだろうか。
 

悶々と考える洋太の夜は更けていく。
 

 
「すう、すう」
 

 
可愛い寝息を立てる沙帆をもう一度抱き寄せると、洋太は再び沙帆のうなじに顔をうずめて眠り始めた。
 

 
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