悪魔と騎士団


しかしミラノはその幸せが恐かった。

恐くて恐くて仕方がなかった。

理由なんてわからない。

ただ、ただ恐かった。

自分とまったく正反対なクライン。

短くて黒い髪。

身長は高く、しっかりした体。

時折みせるアホみたいな笑顔。

嘘をつかず光の中を堂々と歩く姿。

ミラノには全てが眩しすぎた。

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