不朽花
「春樹!終わったよ!」
「おう!って……。荷物そんだけかよ……」
「うん。足りない物あったら買うし。お金……ほとんど使ってないから……」
「なんで?」
「そりゃあ一応……将来のこととか考えるし……。昔から必要な物しか買わないから」
「そっか……。てか俺ん家、家具とかなんもねぇよ?あんのは机とベッドくらいかな……。テレビとかは携帯で見れるし……」
「でも二人で住むのに携帯ってちょっと……」
「ああ。だから洗濯機とかソファーとかいろいろ買おうぜ。……金なら有り余ってるから」
「なんで?」
「……俺、一応……総理大臣と警視総監の娘の孫だし。金なら腐るほど貰えんだよ。使わなかったけど。まあ今となってはラッキーだよな」
「そっ……!けっ……!えぇ~~!?嘘!?」
「嘘じゃねぇし。ま、俺は顔も知らねぇし。ただ単に血流れてるってだけだろ」
「そうだけど……」
「じゃあまず俺ん家行って必要なもん調べようぜ。あ、あと金のことなら俺が出すから。さっき言っただろ。腐るほどあるって」
「でも……」
「女に金出させるようなカッコ悪りぃやつにすんじゃねぇよ」
「……はい。あの……」
「なんだよ」
「ありがと……ね」
「……襲ってい?」
「バカ!」
「って!なにも殴るこたねぇだろ。バージンくれるっつったんだし」
「いっ……!言ってないし!」
「ふ~ん。そうなんだ。初めては全部俺にくれるって言ってたのは誰かな?」
「ちょっ!街中でそんなこと言わないでよ!」
「……そんなこと?」

ヤバ……。

地雷踏んだ……。
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