不朽花
「なあ」
「ん?何?」
「飯、忘れてねぇ?」
「ああ!忘れてた。あともう少しで夜ご飯なんだからちょっと我慢してよ。今18時だし」
「無理。荷物重いし」
「じゃあ私持つよ」
「それはやだ」
「なんでよ」
「お前に重い荷物なんか持たせられるか」

うれしいけど……

「じゃあ夜ご飯もう食べる?どっか入ろっか」
「どっか入んのはいいけど夜飯は嫌」
「なんで?」
「なんのために炊飯器は配達にしてないと思ってんだよ」
「?なんで?」
「お前の手料理食いたいから」
「……プッ!じゃあ鍋とかキッチン用品も買わなきゃね」
「ん」
「じゃあファミレスでも入ってちょっと休憩しよっか。軽くデザートでも食べて」
「うん。そうする」

なんか……

今の春樹って……

「子供みたい」
「は!?」
「かわい~」
「……からかうなよ」
「からかってないし~」
「……早く行くぞ」
「はいはい」
「……ここでいいか?」
「いいよ」
「二人で」
「は~い。二名様入りま~す」

春樹、なに食べるんだろう……。


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