不朽花

「春樹~。早く決めてよ~」
「お前、ベットは大事だろ。ヤるとき……痛てっ」
「だから!なんでそういうことしか考えないの!?もう……。じゃあキッチン用品買っとくからそっちよろしくね」
「ああ、待て。ケー番教えろ」
「あれ?知らなかったっけ?」
「今日初対面みたいもんだろ」
「そっか。んじゃはい。赤外線」
「ん」

なんか……知れてるようで全然お互いのことわかってないな。

「よしっ!登録完了!じゃあ2階の北んとこにいるから。決まったらメールちょうだい」
「わかった。迷子んなよ」
「なんないよ!」

失礼な……。


「う~ん……。これでいっか」

使いやすそうなキッチン用品も手に入れたし。

あとはベットだけなんだけど……。

「まだぁ~!?遅すぎだよ春樹!……もう買ったの?じゃあフードコートのクレープ屋さんの前で待ってるから。うん……うん……わかった。じゃあね」

ケー番交換しといてよかった~。

それにしてもなんか喉渇いたな。

「すいません。タピオカジュースひとつ下さい」
「は~い。……はい、どうぞ」

遅いな~。もう。

「か~のじょ♪」
「……」
「か~のじょったら」
「は?私?」
「君以外に誰がいんのさ~。暇なら遊び行かない?」

うざっ。

「すいませんが暇じゃないんで。彼氏いますから」
「んだよその口のききかた。まあ一緒に来てくれんなら許してやるけど?」
「許してもらう気もありませんし、行く気もないので他をあたって下さい」
「ああ!?んだとコラァ!下手にでてりゃあ調子にのりやがって!来い!」
「ちょっ!離してよ!」
「咲良?」
「?」
「誰だコラァ」
「咲良だよな」
「タケちゃん?」
「そうだよ。お前こんなとこでなにやってんの?」
「見てわかってよ。無理矢理連れてかれそうなの」
「おい。さっきからなにゴチャゴチャ話してんだよ。そこのてめぇ。痛い目あいたくないなら金置いてさっさと消えな」
「お前こそなにいつまで汚ねぇ手で咲良のこと触ってんだよ。さっさと離せ」

ちょいちょいちょい……

これって少女マンガ的な展開では普通、彼氏(春樹)が助けるんじゃないの!?

なにこの微妙な展開……。

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