不朽花
「咲良。ちんたらしてねぇで早く帰ろうぜ。腹減った」
「は、春樹!?」
「ああ!?てめぇ誰だゴラァ!」
「お前だれだよ」
「は?お前らこそ誰だよ。なに咲良、お前ナンパされてんの?二人に」
「いや……。ナンパしてきたのはこの人だけだけど……」
「じゃあコイツは?」
「学友(表の顔での)」
「ふ~ん。んでさ、そこのお前」
「ああ!?俺のことか?」
「そうそう。そこの君ですよ。いつまでも人の女にベタベタと触ってんじゃねぇよ」

……春樹さん。

助けてくれるのは嬉しいのですが、こんなややこしくなる前に助けてほしかったです。

「お、女!?咲良、どうゆうことだよ!」
「は?お前咲良の学友(表の顔での)なんだろ?なんでそんな奴に咲良がどうゆうことだよなんて聞かれなきゃならねぇんだよ」
「ゴチャゴチャうるせぇんだよ!ちょっとおねんねしてろや!」

いまどき……

そのセリフで殴り掛かる人いるんだぁ……。

「てめぇがうっせーんだよ」

あ……

殴っちゃった……。

……ご愁傷様です。

「咲良。行こうぜ」
「……うん。なんか……いろいろ疲れた」
「さっさと帰りてぇ……」
「その前に材料買わなきゃ何にも作れないよ。なに食べたい?」
「ん~……。ここはお決まりのカレーだな」
「はいはい。じゃあ早く材料買って帰ろ」
「ちょっ……!待てよ咲良!おい!」


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