不朽花

《高一 思考》



君が大好きだった。

本当に本当に大好きだった。

だからこそ君を失いたくなかったんだよ。



「飛ばしすぎだよ~!」
「そうか?」
「てかなんで高速乗ってんの!?」
「早く着いたほうがいいだろ」
「そうだけど……。隣の県行くのになんで高速?」
「は?隣の県じゃねぇし。2、3こぐれぇあんだろ」
「は!?遊園地じゃないの!?」
「遊園地だけど?」
「じゃあなんでそんな遠くまで行くの?」
「せっかくならネズミーのほうがいいだろ?」
「ネズミーってあのボルトネズミーの!?」
「そうだけど」
「春樹大好き~~!!」
「はいはい。じゃあすっ飛ばすからちゃんと掴まってろよ」
「え?すっ飛ばすって……きゃああ~~!!!」

早く着きたいけど……

こんな飛ばさなくても……


「着いたぞ」
「着い……たぁ……」

やっと……!

「ネズミーだ!!」
「あんまはしゃぎ過ぎんなよ」
「わかってるって!さ~て、何から乗ろっかな~♪」
「やっぱ平日なだけあって結構空いてんな」
「うん!授業サボってよかった~!でも二日連続でサボるって大丈夫かな……?」
「平気だろ。お前も俺もテストの点は取れんだし」
「なんで知ってんの?」
「……勘」
「……なんだそりゃ。とにかく!今日はパーッと遊ぼうよ!せっかくネズミー来たんだし♪」
「そうだな」
「なに乗……」
「ジェットコースター」

そ……

即答……?

「え?いいの?普通男の人って、ジェットコースター嫌いだけど彼女に無理矢理乗らされるような感じでしょ?」
「……悪かったな!普通じゃなくて!」
「わかったわかった。絶叫マシーンが大好きなんだよね♪クスクス……ふごっ!」
「……あんまり笑ってるとこの口ふさぐぞ」
「いや……あの、それは……。来たばっかりですし……。よ、夜のお楽しみってことで……」
「……そうだな。よし、行くか!」
「うん♪」

ネズミーといえば……

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