不朽花
「じゃあ教室行こ♪」
「あ……、ごめん。私ちょっと行きたいとこあって……。LHRまでにはもどるから先に行ってて」
「じゃあうちも行くよ☆」

ついて来ないでよ……。

色々あって疲れてんだから……。

一人になりたいってのがわかんないのかな。

「でも…」
「ごめんね~!俺ちょっと咲良ちゃんと話あってさ。二人きりにしてくんない?」
「あ……、は、はい!じゃああとでね!」
「う、うん……。じゃ、終わったら教室もどるから」
「ありがとね~♪」

奈々が行った……。

助かったけど……

この人誰?

見た目はモデルかと思うほどカッコイイけど……

中身、絶対軽いじゃん……!

こういうタイプ苦手なんだよな……。

適当に流しとこ。

「あ、あの~……。助かったんですけど、どちらさまですか?」
「ん?初対面だよ♪やだな~敬語なんてよしてよ。こ~んな可愛い子が困ってるのみたらほっとけないじゃん♪どう?行きたいとこなんて行かないで俺とどっか行かない?」

軽っ!

想像どうり……。

うざ。

「すいませんが他をあたって下さい。本当に行きたい所があって……」
「あ、そうそう!俺の前ではその表の仮面外していいから」

は!?

なんでこいつ私の本性見破った!?

意味わかんないんだけど!!

「な、なんのことですか……?」
「とぼけたってダ~メ!俺にはちゃんとわかるよ?」

くっ……!

無理か……。

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