神の使者
そういえば零は何で死んだんだろ?まだ二十代前半ぐらいだし、事故か何かなのかな?
何度か聞こうと思ったが零は仕事の事を考えているのか、聞くタイミングを逃してしまった。
「おい」
達也が一人で考えていると、零が声をかけて来た。
「俺の腕を持ってろ。今から死亡者の所に飛ぶぞ」
「飛ぶ?」
聞きながら達也が零の腕を掴み零が目を閉じる。
その瞬間、さっきまで公園にいたのに今は野原の真ん中に立っていた。
「え?」
本当に一瞬だった。何の感覚も無く、一瞬で移動した。
零曰く、心の中で神に祈ると行きたい場所まで移動してくれるらしい。
試しに達也も祈ってみたけど何も起こらない。
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