神の使者
「だいたい普段からちゃんと起きてれば寝坊なんてしないのよ」
「あー説教なら帰ってから聞くから」
まだ母さんの説教が続きそうだったので、達也は朝食を一気に食べ席を立った。
しかしマズイな。約束の時間にもう三十分遅れてる。
そして達也がリビングを出ようとした時、
「待て達也」
父さんに呼び止められた。
「何?」
真剣な顔と声。
達也が少し緊張して待っていると父さんは、
「帰ったらデートの話も聞かせろよ」
「何言ってんだよ!」
つーか今日はデートだなんて父さんに言ってないのに何で知ってんだ?
達也がチラッと知佳を見ると知佳はニヤニヤしていた。喋ったな。
全く。父さんと知佳のせいでそのデートに更に遅れるだろ。
「じゃあ行って来ます!」
元気に言い達也は家を出た。
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