神の使者
「悪魔が現れたら神の事を強く念じろ。そうすれば神がお前を安全な場所に移動してくれる。いいか、絶対に悪魔と戦うな。今のお前じゃすぐに悪魔に魂を持っていかれる」
その言葉に達也は背筋が震えるのを感じた。これから行くっていうのに、何でそんな事言うんだよ。
「魂を持って行かれたら、どうなるんだ…?」
「死神になり人間を傷付けるか、地獄に堕ちる」
「……」
人を傷付けるなんて、何でそんな事…。それにやっぱり地獄もあるんだ。
「いいな。何があっても悪魔や死神が現れたらすぐに逃げろ。分かったな」
「あ、ああ…」
零の脅しにも似た忠告に達也の緊張は一気に高まった。つうか、そんなに心配なら零も付いて来てくれよ。
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