Home My School~ホームランの約束~

俺は宙より先に家を出た



先生たちに混じって校門に立って朝の挨拶運動。



でもぼーっとして挨拶なんかしていない



「広崎先生!大丈夫?」



話しかけてきたのは同い年の社会の霧島先生。



学校の中で一番仲がいい



「あぁ、霧島先生。大丈夫ってなに?」



「ぼぉーっとしてるじゃん朝から」



「そ、そうかなぁ。」



「もう、新婚だからって浮かれてないで。あと1週間で県大なんでしょ?」



「あぁ。違うよ」



「何さ」



「この際だから言うかぁ」



「はいっ!?」



「やっぱ何でもない」



この件を霧島先生に話した所で果たして解決策は見つかるだろうか?



まだ誰にもいってないしなぁ……



「先生おはよう」



宙だ。



「なぁ宙~お前はどうなんだ!?」



「はっ!?」



ヤバイ言ってしまった。



`宙'って……今の俺の発言で霧島先生をはじめ、近くにいた先生が俺のほうをじっと見る。生徒を下の名前で俺は呼んだことがない。てか呼んじゃいけない……やべー



「広崎先生、今……」



霧島先生ソコ突っ込むな!!



「あぁ、そっそら、空に向かって喋ってたんだよ」



「ビックりしたぁ~五十嵐のことかと思いましたよ」



「まさか(笑)……最近独り言多いんすよね。アハハハ……ハハハ」



何とか笑って過ごした。ヤバイ油断も隙もありゃしない。



宙は苦笑いしながら逃げるように行っちゃった。



他の先生は気にしないように挨拶しているけど……



横からの、霧島先生からの視線が……



ば バレたか?

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