Home My School~ホームランの約束~
4.THE END
あれから1年__。
先輩は卒業し、私たちは最後の夏を迎えていた。
学校総合体育大会。らくらくに予選を突破し、県大会出場は果たしていた。
それも当然。去年の新人戦でも県大会に行っていた。
先生がこの学校に来てからすでに県大会常連校なんて言われてる。
今日は関東大会出場が決まるかの前夜。
すごく緊張している最中、めずらしく先生が私の部屋に入ってきた。
「緊張してんのか?」
「あたり前でしょ。先生は?」
「俺もだよ。今夜は眠れなさそうだな」
先生はいつもと変わらない笑顔で微笑んでる
「先生。ありがとうね」
「どうした改まって。」
「私ソフトボールやっててよかったよ。実はね、2年生になったばっかの時、ソフト部やめようか迷ってたんだ。試合では勝ったことないし、ダラダラしてるし。」
「そうだったのか」
「でも先生が来てくれて、初めてソフトやってて楽しいって思えたんだ。それは試合に勝てるからってこともあるけど、チームプレーするって喜びを先生が教えてくれたからなんだよ。」
「宙……お前、成長したな」
「いつも言うじゃんソフトボールを楽しむことって。」
私は先生が言うこの言葉がだいすきなんだ。