七色パラソル
プロローグ
―――朝。
いつものように目覚まし時計の音で覚醒したあたしは起き上がり、シャッ、とカーテンを開ける。
もうそれが、ここ毎日のあたしの日課。
そして、開口一番に目に飛び込んでくるのは…
―――閉まりきっている、カーテン。
……変わりなし、か…。
というのも、もうここ何年かずっと、閉まりきっている状態なのである。
別に気になるわけじゃない…
そういうつもりじゃないのに
なぜか、気になってしまう。
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