その距離、3歩ぶん。
遠い
新しいクラスにも
馴染んできたこの頃…
あたしの頭の中は
あの人のことでいっぱいだった
「藍佳!」
名前を呼ばれ振り向くと
菜那がいた
「菜那…」
「なーに、ぼーっとしてんの!?」
菜那が怪しげな笑顔で
近づいてくる
「もしかしてぇ〜…あの人のこと、考えてたんでしょ!」
「なっ!そんなわけないよっ」
考えてることを当てられて
見事に焦るあたし
「藍佳のことは全部お見通しだよー」
にやけた顔で菜那が見てくる