赤い狼 壱





そして、今はカフェで逆ナンパして捕まえた星隆高校の人達三人とカラオケに居るわけだけど…



私的には正直、




どうでもいい。




っていうか、今すぐ帰らして欲しい。


つまんないの。と周りを見渡す。



盛り上がっている実と香。



実の隣には髪の毛を茶色に染めてパーマをかけている男がいる。

うーん。顔はまぁまぁかな。



香の隣は黒の髪の毛に黒ぶちのメガネをかけている。

目は切れ長だけど……私の好みではないな。


塚、香はその人の顔、好みなのか?面食いのくせに。




首を傾げながらまた周りを見渡す。すると、悪魔な実と目が合った。



ひぃ!目が笑ってない!!



実のあまりの迫力に言葉を失う。




「チョット!真面目にやってよねっ!!つまんなくても、笑えってのっ!」



そんな私の事なんてお構いなしに鬼のような顔をしてそう言ってくる実。



いやいや…。楽しくもないのに笑えませんって。




あー、もう限界。



こんな空気はもう耐えられないと感じて席を立つ。




「お手洗い行ってくるね。」




ここから逃げ出したい、とそそくさと出口まで足を進める。





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