赤い狼 壱
半べそをかきながら連をチラッと横目で見ると…
とても恐い顔でこっちを見ていた。
ひぃぃいぃいぃっ!
恐っ!
取り敢えず…
「何で怒ってるのか知らないけど…何かごめんね?」
謝っとこ。
「や…稚春が謝んなくてぃぃんだよ?稚春に怒ってるんじゃねぇよ?ただ…
先越された~~~って感じなんだよっ!
あ゙ぁ゙~~~~!やっぱムカツクッ!!茂、殴ってきてやる!」
連は私に謝ってきたかと思いきや、頭をグシャグシャして茂さんを殴るとか言い出した。
「え、ちょっ!連、ストップ!」
慌てて連を止めようとする。
「何でだよ!お前、茂にあんな事されてんだぞっ!嫌じゃ無いのか!!」
「や。あれ、多分茂さんなりのお礼だし。気にして無いよ?」
連の言葉に目をパチパチさせる。