赤い狼 壱
え。もう食べたの!?
早っ!!
でも…美味しかったんだ。
良かった。
と棗の感想に嬉しがっていると隼人に
「おい。何ヒソヒソと話してんだ。早く来い。」
と睨まれた。
…はぃ。すいません~~~。
仕方なく、隼人の後ろを付いていく。
「ごめんね。怒られちゃったね。」
すると、棗が後ろから隼人に聞こえないように小さい声で耳打ちをしてきた。
「ううん。大丈夫。もう慣れたし。」
私も隼人に聞こえないように棗に耳打ちする。
私の言葉を聞いて
「そっか。」
と棗は安心したように笑った。
本当、棗はぃぃ人だぁ~。
棗に感動しながら階段を降りる。