赤い狼 壱







そんな私を見て連は頭を私と繋いでいた手を離し、両手でグシャグシャと掻きむしる。







あぁああぁ。







せっかく綺麗にセットしてた頭が…







台無しじゃん。






そう思いながら連の髪を見ていると連が




「だからっ!」




と私の腕を掴んできた。









…だから?何?






言葉の続きを言わない連をジッと見つめる。







すると、連は顔を真っ赤にさせて




「だから、何も隠さないで俺等をいつでも頼ってこいって事だよっ!」




と言った。












――ポロッ――















「えっ!?」









連が私を見て驚いている。






そりゃそうだ。だって私もビックリだもん。
















まさか、













自分が泣いてるなんて―――――――――。















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