赤い狼 壱
すると棗が
「まぁまぁ。稚春が勝ったんだからぃぃじゃん。さ、稚春は誰と二人で寝たいの?」
と首を傾げた。
……え?
「本当に今日誰かと一緒に寝なきゃいけないの?」
「うん。」
「えと…免除とかは?」
「効くわけ無いよね。ってか、連と隼人か許さないよね。」
…ですよねぇ。
でも、それだったら…
「棗しか居ないでしょ…。」
「はぁっ!?」
連が目を見開いて私を見る。
…はぁっ!?って言われても…。
「だって、棗がこのメンバーの中で一番マシなんだもん。」
「棗と俺等の何処に違いがあるんだよ!」
連は私の肩をガシッと掴み、グラグラと揺さぶる。